はじめに
淡水アクアリウムで使用している自作の吹き上げ式ろ過装置の説明になります。
淡水アクアの設備紹介や淡水アクアリウムの基礎設計の記事でも少し記載しましたが、今回はどういう部材を使っているかの説明を記載しています。水槽は60cm水槽(アクアシステム キューブ600H)です。
構造について
大した構造ではありません。
今のところ電動工具などはドリル以外持っていないので、大した加工ができなかったので簡易的な構造で作ることにしました。
水槽底部にゴムを敷いて、その上に配管があります。配管を覆うように稲用の育苗箱を切り貼りしたものがあり、さらにそれをステンレスメッシュで覆う形になっています。
加工は写真のハサミを使ってカットしただけのお手軽構造です。
肝心の配管と育苗箱の部分の写真を撮り忘れていたようです。
底に天然ゴムを敷く理由ですが、底砂は細かいものなので、ステンレスメッシュで覆ったとしても底部まで侵入してくるものがあると考えられます。それが原因で水流でブラスト材のように働いた場合に水槽に穴が開くことを恐れたためにゴムを敷いています。
部材の素材について
水槽内部に入れるものなので、耐水性のある素材を選定しました。
ゴムについては、天然ゴム(NR)のものを使用しました。配管は塩ビで作っています。
育苗箱は確かPP・PE混合材だったと思います。
これらの材料は水でそこまで劣化しないと考えられ、ゴムに天然ゴムを選定したのは、機械強度も強く、何よりもコスト的にも他のものより安価であったことが大きいです。加工もしやすそうであったため、天然ゴム(NR)のものを選定しました。
水流について
これはずいぶん悩んだんですが、結局はやってみなければ分からないということで感覚でエーハイム コンパクトポンプ2000を購入しました。
エーハイム1250とも迷ったののですが、流量が変更できることが採用の一番の理由です。
それ以外にも一度動かしたらそうそう止めるものでもないし、メンテナンスの感覚も長いだろうということで、値段が安価なコンパクトポンプ2000を採用しました。
ちなみにエーハイム1250とコンパクトポンプ2000ではメンテナンス性などは1250の方がよいようです。
どうもコンパクトポンプ2000は元々はアクアリウム用の設計ではないようです。ポンプとしてはエーハイム社のものなので信頼性は問題ないと思いますが、汚れることが前提のアクアリウム用ではないということで1250に比べて分解がしにくくなっています。
水流の強さについては、現在は最大の2000リットル/hで回転させていますが、特に大きな問題はなさそうです。ところどころで湧き水のようになっており、コリドラスがそこでモフモフしている姿が見られます。
使ってみて
吹き上げ式ろ過としては中々うまく機能していると思われます。餌をあげる際にいったんポンプを止めてから餌をあげてタイマーで10分後に稼働させるようにしているのですが、稼働した瞬間に底に沈んだ餌が浮き上がってくる様子が見えます。
同じように魚の糞なども舞い上がっています。底砂の汚れを完全に抑制することはできないかもしれませんがメンテナンスの間隔を長くする力はありそうです。
注意点
死因別の記事にも記載しましたが、コンパクトポンプ2000の流量は海水魚ならまだしも淡水魚が抗えるレベルの流量ではありません。よって、吸入側には必ずストレーナーとスポンジフィルターをつけるべきです。
実はこの事態は予測していて、塩ビの吸入側に台所のゴミ箱ネットをゴムで括り付けていたのですが、かなり吸い込み力が強かったようで、1日で破損し大切な魚たちを吸い込み事故で死なせてしまいました。
まとめ
吹き上げ式ろ過は思ったよりうまく機能するし、有用だと思います。ポンプの流量についても吸い込み事故さえ防げれば2000リットル/hで問題ありません。
ただし、自作する必要があるかと言われると市販品にコンパクトポンプ2000をつければ、同様の機能が得られるような気もしますが、内部にいったん塩ビ配管を通しているせいか、均一に湧き水ができているので一定の効果はあるのかもしれないです。
一度市販品を購入して試してみたいところですね!
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