水槽崩壊からの復活記録【アクアリストの妻目線】

水槽崩壊

恐れていた事態が起きてしまいました。
秋になってから何かと忙しかった我が家。季節の変わり目で体調も崩したりと、水槽の手入れがやっつけ仕事的になってしまっていたのが現実でした。

中々できていなかった壁面の苔取りを久しぶりにすると、水槽内がひどい状態に…。

やってしまった。

水槽内のバランスが崩れてしまった。
幸いにもお魚たちは元気でいてくれていますが、サンゴがピンチな状態です。

どうしよう。

そんな気持ちでいっぱいになりました。

でも落ち込んでいる場合ではありません。すぐに対策を打たなければ…っ!!
ということで、情けない我が家の大切な水槽を復活させるまでの記録をとることにしました。

 

崩壊するに至った原因

何とか対策に出るにも、何が原因となったかをしっかりと考えなければなりません。水槽メンテナンスにしっかりと時間を割けなかった期間に、どんなことが足りていなかったのかを考察してみます。

水替えが出来ていなかった

これが最も大きな原因ではないかと思われますが、実はここ3、4か月の間、水替えが出来ていませんでした。通常では1か月か1か月半に1回程度は水替えをしていたので、かなり長い間水槽内の水を交換していなかったことになります。

我が家の水槽はサンゴ以外の生体(お魚達)の数がとても多い為、水は常に汚れやすい環境にあります。もちろんロールフィルターやスキマー、バイオペレットなどで水槽内の汚れを取ってくれるようにしていますが、水の入れ替えが一番効果があります。

これが出来ていなかったことで、汚れが蓄積し、サンゴが住みずらい環境になってしまったのだと思われます。

 

リン酸などの数値の測定ができていなかった

水槽内のリン酸や塩分濃度、KH量等の測定ができていませんでした。

今までは1週間に1度は測定するようにしていましたが、地味に時間もかかるので面倒になってしまい、最近は全く計測できていない状況でした。

情けない。としか言いようがないのですが、少しの手間をかければ、もう少し早くバランスが崩れてしまっていることに気づけたかもしれません。そうすれば、ここまでの状況になる前に対策が打てたかも…とも思います。
こんな状況になってしまっては、計測するのも恐ろしいですが、現実から目を背けては何も解決しません。後ほど計測結果は記載します。

 

壁面の苔取りをあまりしていなかった

全くしていなかったわけではありませんが、水槽内の状況が見にくい状態が続いていたのは事実です。

少し前まではマグネット式のスクレーパーを使って苔掃除をしていたのですが、スクレーパーを使うとどうしてもついてしまう傷が気になり、少し前からスポンジを使って手で苔取りをしていたのですが、これがなかなかの重労働。大変なあまり、ついつい手を抜きがちになってしまっていました。

どこかで一気にスクレーパーで綺麗にするなどして、きちんと水槽内の環境が見られる状況にしておくべきでした。どんなことも早期発見、早期対策に勝るものはありません。
常日頃から心がけましょうとブログで書いておきながら、全然できていなかった自分の情けなさが本当に恥ずかしいです。

 

現状をしっかりと把握してから対策を

水槽やサンゴ、お魚たちは「どんな環境になっているか」「何が辛い状況なのか」を自ら伝えることができません。その為、何かトラブルが起きたときはとにかく落ち着くこと。焦っても、急激に何かが改善することはないので、しっかりと必要な対策を見極めて、必要な処置を行い、長い時間をかけて改善していく必要があります。

もちろん、シアノバクテリアを消してくれるお薬や、ダイノス対策のお薬、リン酸を下げてくれる薬など特効薬的な薬は存在しますが、それも一時凌ぎでしかありません。また、短期間で効果が出やすいお薬はその分水槽内への影響も大きいので、現状把握をする前に焦って添加するのは避けたいところです。

我が家も、まずは水槽壁面を綺麗にして、中の様子をしっかりと観察してみることにしました。

白化が進んでいます。ダイノスも出てきています。

スターポリプはまだ元気な状態です。
サンゴたちは中々ひどい状況ですが、お魚たちは比較的元気です。

特に体調不良な様子も見られませんでした。

怖かったですが、リン酸などの計測も行いました。

崩壊時点での数値
リン酸:0.66 ppm
KH値:6.7 dKH
塩分濃度(比重):1.023

KH、塩分濃度共に下がっていますが、まだ対応可能な程度。
リン酸の数値、やばすぎます。
通常は0.05~0ppmで保つようにしていたので…この数値がいかに恐ろしい状況なのかお分かりいただけると思います。正直冷汗が出るレベルです。サンゴが壊滅寸前になるのも納得です。

PasyaPasya
リン酸の数値はわかりやすく言うと「汚れ度合い」のような感じです。実際はもう少し複雑ですが、0に近ければ近いほど良い状況だというのは間違いありません。

ひとまずあまりにもリン酸の数値が高かったので、リン酸を下げてくれるお薬を少し添加しました。
ですが、これも対して効果はないでしょう。とにかく一刻も早く水替えを行う必要があると思いました。

 

水槽の復活を願って

水槽の崩壊具合を改めて見たときは倒れるかと思うくらいショックでしたが、嘆いていても仕方がないので、ここから頑張って回復させようと思います。
現状確認をした結果、まずは水槽内の水を交換することにしました。

我が家の場合は管理者の怠惰によりこのような事態に陥りましたが、水槽崩壊は水槽を初めて立ち上げたときや、水槽本体の交換、自然災害の影響で電気が止まってしまったときなど、様々な状況がきっかけとなり、いつ誰が経験してもおかしくない現象です。

水槽内のバランスが崩れたときは、とにかく状況を細かく確認すること。
様々な場所に「何が足りなかったのか」のヒントが隠れています。それを見つけることができれば、適切な対応をすることで復活させることも可能だと思っています。

我が家の苦い経験が誰かの役に立つかはわかりませんが、自分たちを奮い立たせるためにも、ここに回復までの道のりを書き残しておこうと思います。