はじめに
ホンハナマツムシによるミドリイシの食害が発生しました。大切に育てていたユビミドリイシの一部が食べられて白骨化してしまいました。
どこから侵入してきたのかわからないのですが、いつの間にか2匹のホンハナマツムシが水槽に侵入し、退治したのでその経過を記録しました。
ホンハナマツムシはどのような見た目をしている?
マツムシとつくので、何らかの虫かと思われるかもしれないのですが、以下のような巻貝です。2匹とも同じような色合いです。
サイズは小指の爪くらいの小さなサイズで思ったより早くレプリカライブロックの上を移動していました。
どんな害を行うのか
実際の被害例
甚大な被害をもたらしました。以下の写真2枚がすべてホンハナマツムシによる食害の後です。食害部分はカットしましたので、なくなっているだけです。ユビミドリイシの骨格まで食べられたわけではありません。
また、これらの被害は2匹目による部分が大きいです。1匹目は案外すぐに見つけましたので、あまり被害は出ていません。実質1匹でこの程度の被害が発生すると思っていただければ間違いありません。
一部分はカットせずに残ったまま(写真右側)になっているので、食べられるとどうなるかはイメージしていただけると思います。
こちらも左下側が食べられて共肉が完全になくなる骨格が丸見えになっています。このユビミドリイシは蛍光グリーンで共肉もしっかり厚みがあって元気だったのですが、何故か突然元気がなくなりポリプを出さなくなっていました。
被害が発生する時間
夜間です。夜にたまたま添加剤を入れ忘れた際に奇妙な貝を見つけ、直観的に怪しいと思い取り出しました。
暗くなってから動き始めると思われます。
駆除の方法
今回は2匹とも指でつまんで取り出しました。
1匹目はどこで捕まえた?
ミドリイシの近くを動いているところを指で捕まえました。
2匹目はどこに潜んでいた?
潜んでいる場所は、ライブロックの裏です。この被害を受けたミドリイシの裏側のライブロックに潜んでいました。
侵入対策
どこから侵入する?
ライブロックの裏に隠れていましたので、ライブロックに付着して侵入すると思われます。サンゴを食害するため、サンゴの土台のライブロックが怪しいと思っています。
ただ、私は毎回かなりしっかりと妙な付着物がないかを確認しています。今回駆除したサイズであれば、確実に気づけていたと思います。
その要因として以下2点を推測しています。
- 幼体はもっとサイズが小さく、ライブロックの隙間等に隠れて侵入する可能性
- 何らかの生き物に寄生して侵入して水槽内で孵化した
どちらにしても、目視での観察ができない状態だった可能性が高いです。見逃した可能性も0%ではないのですが、じっくり観察しているので、かなり低いと思っています。
まとめ
被害が発生してしまうと、甚大な被害を及ぼします。サイズが小さいミドリイシであれば、壊滅する可能性もあります。そのため、重要なのは侵入を防ぐことと、異変が起きた際にすぐに対応することだと思います。
今回の場合は、侵入を防ぐのはかなり難しい可能性があります。毎回20分程度かけて、しっかりと観察してから水槽へ導入していますが、侵入を許しています。小指くらいのサイズの妙な生き物であれば、ほぼ間違いなく存在に気づけているはずです。成体サイズであれば、観察による防疫は可能と思います。
次に侵入を許してしまった場合ですが、ミドリイシがポリプを出さなくなります。また、貝の移動経路に沿って食べられていくため、奇妙な形の細長い白化が発生します。このような白化を見つけた場合は早急に水槽内を探し回った方がよいと思われます。大変かもしれないですが・・・
見つけてしまえば、駆除自体は簡単ですので、異変に気付いて手間を惜しまず探すことができるかがカギになると思います。
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