はじめに
新しく買う150cm水槽の仕様が決まり、プロテインスキマーや水流ポンプも選定が終わりました。後選定が必要な機材はクーラーや照明になります。なので、引き続き検討をしていきたいと思います。
必要な冷却能力はどれくらい??
これはゼンスイさんのページの説明がすごく分かりやすかったです。このページによると、水槽の水量に損失熱量を足したものを選定リットル数としていました。
水槽の水の量 + 使用機材のワット数 = 見かけ上の水槽の水量
ということになります。
感覚的には分かるのですが、体積の単位とワット数を足したものが何故見かけ上の水量として計算できるのか調べてみました。
どうもクーラーとか冷却する装置の能力を計算するのに冷凍機能力という指標を使うようなのですが、この単位がkWになっていました。
さらにもう少し調べてみると、日本冷凍トンという単位もあるらしく、こちらは以下のように換算できることが分かりました。1日本冷凍トンは0度の水1トンを24時間かけて氷にするのに必要な熱量を指すようです。
日本冷凍トン(JRt) =3,320kcal/h=3,861.16W
つまり、冷却能力はワット数で表すことができるということです。例として使っている方が多いと思われるZC100-αで計算してみます。
公開されている冷凍能力は0.09 kWなので、90W = 約77kcal/hとなります。1時間で77リットルの水を1℃下げられる計算になります。ZC1300-αだと1020W = 約877kcal/hになるので1時間で877リットルの水を1℃下げられる計算になります。
こういう風に書いてみると何となくイメージが湧いてきました。1回の稼働で設定温度になるクーラーの稼働時間が60分だとして、サーモが1℃温度差がでた時点で動き出す前提だと60分で1℃温度を下げればよいので
上記の式が成り立つクーラーを選定すればよいことになります。
でも1回のクーラーの稼働時間が60分って結構長い気がするので、半分の30分だとすると
という計算になります。
これを水槽の水量と1℃差で稼働し始めて1回の稼働時間を30分以内とした時の必要なクーラーの冷凍機能力は以下のようになります。
上記を踏まえてどのクーラーを選定するか
売っているクーラーで私が見つけられた冷凍機能力は以下の通りでした。それで1℃の温度差を30分以内に冷却できるクーラーとなると、使用機材の消費電力まで考えると存在しなさそうなことが分かりました。もっと高出力のクーラーもあるのですが、200Vが必要だったりと、相当導入のハードルが高いので、ゼンスイの2機種から選ぶしかなさそうです。
ゼンスイのクーラーの冷凍機能力一覧表
レイシーのクーラーの冷凍機能力一覧表
GEXのクーラーの冷凍機能力一覧表
テトラのクーラーの冷凍機能力一覧表
室内型か屋外型か
上記2機種の決定的な違いは屋内か屋外かになります。私の家の場合は構造的に室外に置くことができないので、室内型のZRC400Bに決まってしまいました。
水槽のクーラーだけをみると、夏場は室内と室外だと室外の方が暑いと思われるので、換気さえしっかりしていればクーラーの稼働時間は短くなりそうです。
ただ、室内が排気で暑くなりますし、そのためにエアコンの稼働時間は伸びると思われます。室外型なら音の問題や排熱のための換気、部屋の暑さの問題はなくなるので、置けるなら室外型を選択したかったところではあります。
まとめ
クーラーはZRC400Bに決まりました。
クーラーの選定は希望する稼働時間とサーモが稼働する温度差によって決めるのが良さそうです。損失熱量まで考えると、クーラーの1回の稼働時間を30分以内に抑えるにはメーカーが出している対応水量の1ランクか2ランク上の機種を選ぶ必要がありそうな結果になりました。
また、計算していて思ったのですがメーカーの推奨水量というのは1回の稼働時間45~90分で計算されているんでしょうか。ゼンスイの場合は1℃差で稼働しはじめて1回90分稼働を想定すると、大体推奨流量と一致します。レイシーの場合も90分の場合で近しい推奨水量になります。GEXは45分計算で大体一致しています。
ゼンスイだと2時間以上の連続稼働で異常と判断する機能がついていますが、推奨水量通りで運用すると、設計からあまり余裕がなさそうに思ってしまいます。逆にGEXのものだと、2時間以上の連続稼働になることは少なそうに思えます。
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