【お魚実態紹介シリーズ】キンギョハナダイが性転換!?【アクアリストの妻目線】

実態紹介シリーズ:キンギョハナダイ

今回はキンギョハナダイについてご紹介します!
このシリーズは、図鑑では知ることのできないお魚たちの実際の生活状況をご紹介する内容となっています。

海水水槽で飼育されるお魚の中ではとてもポピュラーなお魚ですが、今回は実際に飼育したからこそわかるハナダイ達の生活実態や、性転換の様子などをお伝えしていこうと思います。もちろん、同じハナダイであっても個体差がありますので、全てのハナダイ達が我が家と同じ状態になるとは限りませんが、「最近キンギョハナダイの色が変だなぁ」と感じられている方は、こちらの記事を参考にして頂けたらと思っています。

我が家のハナダイ遍歴や個体差の意外な発見についても、合わせてお楽しみください!

 

美しい曲線美

恐らく海水水槽をお持ちの方は一度は飼育したことがあるであろう魚「ハナダイ」
水族館などでも必ずと言っていいほどよく見かけるお魚です。
何といっても美しいのがその曲線美。ザ・お魚といった感じのボディーラインとカラフルな色合いがとても素敵です。

我が家では海水水槽を始めたときからずっと「ハナダイ」はマストの魚としてお迎えしてきました。
同じ種類のハナダイ同士であれば喧嘩をすることもなく、群れになって泳いでくれます。(種類によって異なります)その為、複数体で入れられることもあり、ハナダイを入れるだけで水槽内がぱっと明るくなる気がします。
また、他の種類の魚とケンカすることもほとんど無いので、混泳が可能なのも魅力の一つと言えるかもしれません。
餌付きに関しては種類によっては難しいものもあるようなので、一概に簡単だとは言い難いですが、比較的餌付きが簡単だと言われている種類のハナダイであればまず困ることはありません。

我が家のハナダイ遍歴

ここで、今まで我が家の水槽にお迎えしてきたハナダイ達をざっとご紹介したいと思います。
以下はお迎えした順になっています。

◆ケラマハナダイ

ほんのりサーモンピンクっぽいボディーカラーが特徴のハナダイ。初めて海水水槽を始めたときに3匹お迎えしました。
みんな仲良しでとっても綺麗でしたが、不慣れなアクアリストによる酸欠事故を引き起こしてしまい、早い段階でお別れとなってしまいました。

 

◆ディアディムアンティアス

黄色っぽい体にほんのりピンクが入ったとてもきれいな色のハナダイです。

珍しい種類なのか、ショップなどでも見かけることはほとんどありません。

お迎えした当初はたまたま入荷していたお店があり、色合いを気に入ってペアで購入しました。

実物もほんとにきれいな色でオスとメスで若干色が違うのが特徴です。
とても気に入っていましたが、オスの気があまりにも強く、気の弱いメスを追い掛け回す日々が続きました。

結局、メスはオスに追いかけられたストレスから病気になってしまい、メンテナンス時に外部フィルターのコックを開け忘れろ過が崩壊してしまい、それを起点とした白点病の蔓延が起きた影響を受けお別れとなりました。

 

◆アカネハナゴイ

桜色の綺麗なボディーカラーでお腹側が白っぽい色なのが特徴です。

記憶があいまいですが5匹ほどの群れでお迎えしたと思います。性格が温和で、とても大人しい印象を受けました。

この時白点病爆発事故が起きた後で水槽をリセットしたため、新たな種類の他の魚も一緒にお迎えしたのですが、他の魚たちの気の強さにやられたのか1匹また1匹といなくなってしまい、とても残念だったのを記憶しています。

少し気が弱いタイプなので、カクレクマノミやハゼなど、大人しい性格のお魚と一緒に入れてあげたら良かったのかもしれません。

 

◆キンギョハナダイ

現在の水槽にいてくれているハナダイ達になります。

メスは黄色寄りのオレンジっぽい色で、オスは渋みのある紫のような色をしており、オスとメスで全く色が違うのが特徴です。

特にオスの色はとても美しく、初めはフィジー産のオスのみを飼育していましたが、水槽を大きくしたと同時にお引越しをしてもらい、新たに11匹のメスのキンギョハナダイをお迎えしました。

今や小型ヤッコ達よりも大きくなり、喧嘩はしないものの、ものすごい存在感を放っています。笑

 

同種のお魚でも「大柄・小柄」の成長差がある

先程「小型ヤッコよりも大きくなった」と書きましたが、初めて我が家に来てくれた時はみんな4センチほどの小柄な女の子たちでした。

オスは少し前から飼育していたこともあり、体格は大きめでしたが、女の子はみんな小柄。
可愛いなぁ・・・なんて見ているうちに、あれ?見間違いか・・・。いや、ん!???ってな感じで

めちゃくちゃ大きくなりました。

 

小さいサイズと大きなサイズのキンギョハナダイでは、体長で倍程度の差があります。

こちらは小さいサイズのキンギョハナダイ。

 


いやホント驚きます。体の厚みも増して、恰幅まで良くなってるし。大きくなったねぇ・・・。笑

水槽が大きいので、スペースがあるというのも要因の一つだと思いますが、伸び率が半端ないです。羨ましい。(もう遅い)

ただ、みんながみんな大きくなっているわけではないというのが不思議なところ。

びっくりするぐらい大きくなった子もいる反面、未だに来た時から大きさが変わらない子もいるんです。

はじめの頃はとにかく心配しました。病気なんじゃないか、餌が食べれていないのでは?とハラハラする日々。

ですが、泳いでいる姿はいたって健康。病気の様子もないし、餌もしっかり食べているのが見られるのに、なぜか大きくならないんです。

そこで気が付きました。「これ、体質かもしれない。」

つまりは人間に背が高い・低い、太りやすい・太りにくい、丸顔・面長があるように、生まれ持った性質なのではと。

お魚にもいわゆる「大柄・小柄」のような個体差があるんだなぁと気づかされた瞬間でした。よくよく考えたら当たり前のことなのですが、明らかな差を目の当たりにしたのは初めてでびっくりしました。

最初の頃になかなか大きくならないことをとても心配していた分「なんやねーん。」と言いたくなる感じでしたが、今後に向けての良い学びになったのではと思います。

PasyaPasya
小柄なハナダイも、大きくなったハナダイも、どちらもとっても可愛いです

性転換

さて、そんなこんなで今日も元気なキンギョハナダイ達ですが、最近変わった変化が起きました。
一匹のメスの色が何となく黒ずんでいるような気が・・・。

日焼けした?とはじめは思いましたが、ライトの強さもさほど変えていないのに1匹だけ日焼けするというのは違和感があります。

体調が悪くなると色が抜けたようになるか、白っぽくなることが多いので、それでもないはずです。
うーん・・・。と悩んでいるうちに数日が経ち、また例のメスを見てみるとさらに黒っぽい色の範囲が増えていました。

ちょっと待って。この色見たことあるぞ。

 

元からいたフィジー産キンギョハナダイオス

まさか、オスになろうとしてない!?

そんな馬鹿な。いやでもこの色は間違いなくオスのキンギョハナダイカラーですよね。

ハナダイ系のお魚は基本的に1匹のオスに対して複数のメスが群れになる、いわゆるハーレム状態で暮らすことが多いと聞いていました。

なので、ここでオスが増えれば縄張りの問題や住処のことなど、いろいろと厄介なことになりかねません。まさにWhy!?な状況です。

いやいやそれよりも、性転換しようとしてることを疑問に思わないんかーいと言われてしまいそうですが、実は過去に一度ハナダイの性転換を経験しています。

先に紹介していた「ディアディムアンティアス」というハナダイが、買った当初オスとメスのペアで入れていたところ、それぞれ性転換をしてそっくりそのまま入れ替わってしまうという珍事件が勃発したことがあります。

あの時も、あれよあれよという間に体の色が変わってゆき、見事に入れ替わってしまったので、驚いたのなんの。

お魚の性転換というのは、意外にも身近に起こるものなのだと初めて知った出来事でした。

それに比べると、入れ替わっているわけではないので以前ほどの驚きはありませんが、オス同士が縄張り争いで喧嘩したりすると困るなぁと少し心配です。

かと言って、オスになろうとしているのを止めることもできないし・・・。元々一緒に住んでいたわけなので、仲良くしてくれるといいのですが。泣

どうなってしまうんだろうと心配しているうちに、例のメスの体は完全にオスの色に。

あぁ・・・。どうなってしまうんだろう。

海水水槽の華

色が変わったり、びっくりするくらい大きくなったり、全然変化しなかったり(笑)といろんなことがありますが、水槽の至る所で鮮やかな色合いの魚体が見えると思わずうっとりしてしまいます。

数匹で仲良く泳いでいても可愛いし、たまに一カ所でじっとしている子もいるし(これってハナダイあるあるだと思うのですが違うでしょうか?)、いろんな面で見ていて飽きない、まさに水槽内の華だなぁと感じています。

餌が落ちてきたときに目にも止まらぬスピードで取りに行く姿も、他の魚では見られない光景なので必見だったりします。私の目だと残像しか見えません。速すぎる。

我が家ではオスに関しては、一匹のみ「フィジー産」の子を入れていますが、これには理由が。ほかの地域のキンギョハナダイのオスとは少しだけ色が違います。

深みのある紫のボディーは同じですが、差し色に赤っぽい色が入っており、ヒレの縁のところは青く光るのでとても美しい色をしています。我が家ではあの後もう一匹性転換をしてしまったために合計3匹のオスが住んでいる状態ですが、フィジー産のオスだけは明らかに色が違うので見分けがつきやすいです。

これから我が家のキンギョハナダイの男女比がどうなるのか分かりませんが・・・仲良く元気に暮らしてくれたらいいよ、ほんとそれが一番です。

一部の種類を除いては餌付けもしやすく、混泳も楽なので、立ち上げた水槽の仲間たちを探されている方はぜひハナダイを検討してみてください。

ハナダイ愛好家が増えていくのを楽しみにしています!