はじめに
イタリアのローマにあるNatura Amicaに行ってきました。口コミでとても評判の良いお店で、写真を見てみると、展示水槽がとてもキレイで、ぜひとも行ってみたいと思っていました。
店員もとても親切で状況をしっかり把握して、適切なアドバイスをくれるという書き込みもあり、楽しみにしながら訪問しました。
場所は?
イタリアの首都ローマにあります。ローマのウルベ空港の近くにあり、この空港を使う場合は、同中に訪問することができそうです。ただ、よく使う空港はフィウミチーノ空港の方だと思うので、間違いには注意してください。
観光地からは少し離れています。例えばコロッセオからは7~9kmであり、タクシーや電車を使えば15分~30分ほどで行ける距離なのですが、観光地のついでに徒歩でいくには少し厳しいと思います。
ただ、観光地から離れているため、地元の人が使うようなレストランがたくさん近辺にあってローマという街を知るにはとても良い立地でした。私の場合は、近辺を歩きましたがローマの違う顔が見れてとても興味深かったです。
このお店の強みは?
取り扱っているサンゴの数が非常に多いことと、状態がとてもよい点が強みだと思います。こんなお店が近くにあったら是非行きたいと思いました。
EUのサンゴはフラグ、またはそれを少し大きくしたくらいのサイズで売られていることが多いのですが、このお店ではかなりビッグサイズのミドリイシやソフトコーラルが販売されていました。見た感じお店の中で成長したものと思われました。とても状態がよく管理されていて、購入した後もすぐにポリプを出してくれそうな感じがしました。
展示水槽も見事でした。サンゴを評価する際には、主に形と色と種類、そして総合的なレイアウトという視点があると思います。このお店の展示水槽は、サンゴの色がとても見事でした。ここまできれいに発色しているサンゴは中々ありません。
また、レイアウトについてもお店の中で成長したと思われるレッドのウスコモンサンゴやブルーのショウガサンゴの群体がとても見事でした。私もこんなブルーのショウガサンゴの群体を作ってみたいと思わされました。
SPSとLPSの共存しているレイアウトもとても素晴らしいものでした。この展示水槽を見るだけでも価値があると思いましたし、展示水槽はそのお店のスキル=販売している生体の状態を証明してくれるものと言えると思っています。
店主の方ともお話しましたが、笑顔で写真撮影をOKしてくださいました。私が店内にいる間も、水槽をしっかりメンテナンスされていて、だからしっかりとサンゴが色揚がりしているのだと思った瞬間でした。
お店の写真
入り口
明るい雰囲気のお店で、子供連れのお客さんもいました。
用品エリア
用品はSICCEやTUNZEが多いと感じました。試薬はZEOVITとTRITON、Seachemが目につきました。
ポンプとフィルター用メディア、試薬が置かれていました。ポンプのSICCEがすぐ目に入りました。
浄水器とプロテインスキマー、メディアリアクターなどがありました。用品は高品質のものが置かれていてプロテインスキマーはVertex製で、メディアリアクターはNYOS製でした。
販売されていた水槽です。水槽自体はそこまで店頭に展示はされていませんでした。奥にあるのか、取り寄せなのかはわかりません。
海水エリア
とても余裕をもってハギが販売されていました。
こちらもハギがよく販売されていました。病気の魚はおらず、サイズもちょうどよいサイズの海水魚たちが売られていました。
これは実はサンプです。サンプでタテジマキンチャクダイが飼育されていました。
これは展示水槽です。ものすごくキレイで、一瞬で引き込まれました。特にその発色の良さは見事としか言いようがありませんでした。
手前側のヒメマツミドリイシの発色が目を引きますが、その奥にあるイエローとパープルのツートンのミドリイシのきれいさには驚かされました。
無茶苦茶分かりにくいのですが、ハギのしっぽとウスコモンサンゴの間にちらっとだけピンクのサンゴイソギンチャクの姿が見えています。サンゴ水槽でイソギンチャクが入っているのはあまり見ません。移動するからでしょう。このイソギンチャクはずっとそこに活着しているのか、その部分だけサンゴが成長していませんでした。活着させるコツがあるのでしょうか。
手前のLPSからミドリイシと広がっていく水景には息をのまずにはいられませんでした。
左手前側が低く、右奥に進むにしたがって高くなっていくレイアウトです。左右から見られることも考えられたレイアウトと思いました。右側から見ると、実は空洞の部分があって、魚がトンネルの中を泳いでいました。とてもワクワクさせてくれる展示水槽でした。
展示水槽の照明です。見てた時はHYDRAかなと思っていたのですが、今見てみるとなんか違いますね・・・この照明なんだろう。Grassy Core?この照明なんかどこかで見たことがある気がします。
ドージングポンプで添加されていました。また、水槽上部にファンがあるのですが、まさかクーラーではなくファンで温度管理しているのでしょうか・・・?
販売水槽です。まず、その種類の多さと発色の良さに驚かされました。そして、これほとんどは根元はフラグなんですが、水槽内で成長して立派なサイズになっていました。しかし、取り扱いに困るほどの巨大さではなく、本当にちょうどよいサイズ感でした。
レッドのウスコモンサンゴとピンクのエダコモンサンゴがありました。
蛍光グリーンのヒメマツミドリイシやブルーのショウガサンゴ、ピンクのエダコモンサンゴが目を引きました。
ブルーのショウガサンゴがたくさん売られていました。ブルーのショウガサンゴ自体はEUでは珍しくありませんが、このサイズとこの数は珍しいです。大きいピンクのショウガサンゴも販売されていました。ハナヤサイ属のサンゴが多いと感じました。
ブルーのスギノキミドリイシです。日本ではありふれていますが、EUではあまり見ません。とても珍しいです。またピンクのエダコモンサンゴはたくさんあるのですが、ぜひ一つくらい買いたいと思っていました。
コエダナガレハナサンゴ、ナガレハナサンゴ、フラワーコーラルやタバネサンゴ、右奥のはアワサンゴかな?目を引いたのは中央奥若干左のグリーンとパープルのコエダナガレハナサンゴとナガレハナサンゴのハイブリッドのように見えるサンゴです。ハンマーの形がナガレハナサンゴのものではなく、ポリプの形状はコエダナガレハナサンゴのものでした。この発色は結構珍しく、とてもキレイでした。
マメスナギンチャクとボタンポリプ水槽です。まさかこの2種類のみの販売水槽があるとは思ってもいませんでした。これはこれで圧巻でした。
先ほどの展示水槽の反対側です。
冗談はショウガサンゴとエダコモンに占拠されていました。この中央のソフトコーラルは何でしょうか?見たことがない謎の種類でした。根元の部分で上は切り取られたけど、また生えてきたみたいな感じがします。
下の方にハナガササンゴと思われる個体がありました。基本どれもフラグですが、めちゃめちゃ成長していますね。
スパスラータのような個体がいますね。きれいなトゲサンゴもありました。こちらでもブルーのショウガサンゴが存在感を放っていました。
中央のトサカサンゴはヌメリトサカサンゴでしょうか?トサカサンゴも見分けが難しいです。ミドリイシもちゃんと同定しようとすると、マジでわかりませんが、トサカサンゴも分からなくなります。
めちゃめちゃ存在感がありました。これはフラグを作るためのマザーコーラルでしょうか。
ピンクのエダコモンサンゴが成長して、フラグラックを突き破るようにさらにフラグラックの下の土台まで被覆していっています。これは圧巻でした。
驚いたのは、そのシステムです。これだけ大きい水槽なのに、物理ろ過と、プロテインスキマーが二つあるだけでした。販売水槽は非常にシンプルなシステムで維持されているようです。
ライトはLEDでしたが、システムLEDではないように思いました。本数が多くて密にLEDが設置されていました。
別の角度からです。このタイプはイタリアのローマでは別のお店でも見ることが出来ました。多分一つ一つの素子はそこまで明るくないと思うのですが、本数でカバーしているようです。
また、レンズがないと思われ、蛍光灯のような均一な光のように感じられました。実際上の写真を見てもらうと分かるのですが、マルチカラーシャドウがほとんど見られません。システムLEDにするには、大変面倒なのかもしれませんが、これは正直ありなのではないかと見ていて思いました。
こちらはKessilの照明ですね。型番まではわかりませんが、照明一つでとても広範囲を照らせる良い照明だと思いました。
淡水エリア
海水魚とサンゴがメインのお店ですが、水草や淡水魚も売られています。エーハイムの外部フィルターもありますが、オーバーフロー水槽になっていました。
この黄色と黒色の魚は何でしょうか。私は見たことがありませんでした。
カラシン系、ダニオ系のお魚が売られていました。
淡水魚は結構な数が販売されていました。すべてベアタンクで管理されていました。
金魚も売られていました。和金と思われます。金魚はどこのお店でも見られるメジャーな種類です。日本で一番身近な魚ですので、ほっとする瞬間です。
どんな人にオススメ?
サンゴの状態の良さがとても印象的なお店で、生体を買いたいという方にはとてもお勧めです。
しかし、日本から行って生体を買うのは困難と思われます。観光のついでにという方で珍しい照明やシステムが気になる方にオススメできるお店です。
展示水槽のきれいさは圧巻ですので、家にリーフタンクをお持ちの方であれば展示水槽の前から動けなくなることと思います。ジーっと見ていても何も言われず私は1時間弱展示水槽の前で様々な観察を続けていました。Could I take a picture?と声をかければ、OKと返してくれると思いますので、ひと声かけて写真を撮るのもオススメです。
どのお店でも変な英語でもめっちゃ親切にいろいろと教えてくれますので、とても楽しいですよ。
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