【飼育記録】イエローヘッドジョーが旅立ちました【アクアリストの妻目線】

ライムが旅立ちました

我が家の海水水槽のアイドル的存在で、お局様として君臨していたイエローヘッドジョーの女の子「ライム」が先日寿命を迎え、お空へと旅立ちました。
長く一緒にいたことと、とてもお気に入りの魚だったこともあり、なんとも寂しい気持ちでいっぱいですが、我が家の水槽内で寿命を全うしてくれたこと、とても感謝しています。
海水水槽を維持していくにあたって様々なトラブルにも見舞われ、魚たちにとっては厳しい状況もあったかと思いますが、病気や怪我も乗り越え元気に生きてくれていました。

イエローヘッドジョーの寿命や最期の様子についても書かせて頂きますので、飼育されている方はぜひご参考になさってください。

 

「ライム」の人生

さて、我が家のイエローヘッドジョー「ライム」と言えば、その波乱万丈な人生が特徴のお魚です。

病気もしましたし、怪我まで負いましたが、持ち前の生命力ですべて乗り越えてきた強者ジョー。
簡単にですが、彼女の人生を振り返っていこうかなと思います。

 

3度の死別と2度の再婚

なんか〇曜サスペンスみたいなタイトルになってしまいましたが…笑
我が家のイエローヘッドジョー「ライム」と言えばその美貌が最大の特徴の女の子でした。他のジョーと比べてもひときわ目が大きく、とてもかわいい顔をしていました。

その為、恋のトラブルは多く、他のジョーとペアになっているオスが浮気してしまったことさえあります。

トータルで数えると3匹のオスのジョーとペアになり、その全てのオスが病気または飛び出しによって☆となってしまい、最後は一人で悠々自適な生活を送っていました。

それにしても…魚の世界にも魔性の女というのはいるのですね…笑

 

病気も怪我も経験

我が家のジョーの中では最も長生きした「ライム」ですが、決して穏やかな人生ではありませんでした。
我が家にやってきて半年もたたないうちに、水槽内にトリコディナと白点病が蔓延し、ライムもその病魔に侵されました。

ライムは白点病にかかっており、その時ペアだったオスはその白点が原因で☆となってしまっていました。

イエローヘッドジョーは肌が弱いと聞いていたため、キュプラミン(銅イオンの治療薬)での薬浴はためらっていましたが、オスがやられてしまったのを見て「ためらっていてはダメだ!」と思い切って使用してみたところ、肌を痛めることもなくみるみる回復し、完治することが出来ました。

これによって「ジョーにもキュプラミンは使えるんだ」ということもわかり、それから白点の治療にはキュプラミンを使用するようになりました。

その後新たな水槽に移動してからは、崩落事故に見舞われ、生き埋めになったまま2週間ほど暮らしていたこともあります。

その時私たち夫婦はどうにもこうにも助けてあげることが出来ず、自ら這い出してきてくれたのですが、崩落時に上から落ちたライブロックで頭を打ったのか、頭には内出血が見られ、しばらく餌が食べられなかったことでひどく痩せていたのを今でも覚えています。

せっかく出てきてくれたのはいいものの、怪我もありとても痩せていたので、この様子ではだめかもしれないと考えていましたが、そこから餌をたくさん食べて見事に復活してくれたのを見た時は本当に嬉しかったです。

ジョーの寿命とライムの最期の様子

イエローヘッドジョーの寿命ですが、これはどこでジョーを購入するか、または種類によっても異なるとは思いますが、私たちが購入したお店の店長さん曰く「3~4年ほど」と聞いていました。

ライムの様子がおかしくなるまですっかり忘れてはいたのですが、異変に気付いた時で我が家で飼育し始めてから4年弱ほど経っていたので、恐らく寿命が来たのではないかと思っています。

 

最期の様子(異変から1~2日目)

ジョーはいつも昼間になると自分の寝床から出てゆったりと泳いでいたり、寝床から顔を出してくつろいでいたりすると思うのですが、ライムは比較的いつも外に出て泳いでいるタイプの子でした。

その為、昼の時間にライムが泳いでいる姿が見えなかったことで、すぐに異変に気付きました。状態としては自分の寝床の中にはいたのですが、いつもよりも大きく口を動かして呼吸をし、明らかに苦しそうな様子だったと思います。

初めは一時的なもの(餌を食べすぎた・他の魚の攻撃を受けて興奮状態など)かと思いましたが、数時間たっても様子が変わらないため、何か体に異変が起きたのだろうと推測して様子を見ることにしました。

まず疑ったのは「水槽内に何かしらの病気が蔓延」していること。

ジョーの様子だけに気を取られて、水槽全体の様子を見逃してしまっては大惨事になりかねません。

ジョーの異変に気付いてから最初の1日は水槽内で体調を崩している他の魚がいないか観察することに集中しました。

しかし、2日目に突入しても他の魚には異常が見られませんでした。ライムは前日と変わらず苦しそうな様子のまま。

いよいよ餌も食べてくれなくなり、良くない状況になりつつあるととても不安でした。ここで、夫がジョーを購入したときに寿命を聞いていたことを思い出し、計算してみるとライムが我が家にやってきてから4年弱経っていたことが判明。

「とうとう寿命がやってきたのかもしれない。」と思い始めました。

その日の夜中、ライムの様子を見に行ったところ、いつも寝ている寝床とは違う場所に出てきていて、相変わらず苦しそうにしていました。

ジョーは命を終えるときに自分の家から出ていく習性があるそうで、いよいよその時がやってきたのだと覚悟したのを覚えています。

 

最期の様子(異変から3~5日目)

ライムの異変に気付いてから3日目。前日の夜は寝床の外に出てしまっていましたが、朝見たときにはいつもの寝床に戻り、相変わらず苦しそうにしていました。

最初の2日は比較的すぐに顔が見えるくらいの寝床の上側に顔を出してくれていましたが、この日から寝床のかなり奥にこもるようになりました。ライトなどで照らさなければ姿を見ることが出来ず、様子をうかがうのも大変になってきていました。

相変わらず餌を食べることもなく、弱っていく姿を見るのはとても辛かったです。

同じ状態のまま4日目も過ぎていき、5日目。ついにいつもの寝床の中に姿が見られませんでした。苦しくなって飛び出してしまったのか、と水槽周辺を見ましたが見つけることは叶わず、どこに行ってしまったのかと不安半分、もしかしたらもう…という気持ち半分の複雑な心境でした。

その後、水槽内のメンテナンスをしていた夫がライムの姿を発見、お空へ旅立ってしまっていたことがわかりました。

 

楽しい時間をありがとう

もうあの白くて美しい姿を見ることができないのかと思うととても悲しい気持ちになってしまいますが、お別れの時はいつかやってくるもの。水槽内の環境が大変な時期もありましたが、どんな環境でも力強く生き、我が家の水槽の中で寿命を全うしてくれたことをとても誇りに思います。

すごく愛着があった魚だったので、すぐに次の子を!という気持ちには今はなれませんが、ライムとのお別れの気持ちが落ち着いたらまたジョーの飼育に挑戦してみたいなぁと思います。

砂を一生懸命に掘ったり、寝床からひょこっと顔を出す愛らしい姿は、とても可愛く、ずっと見ていても飽きない素敵なお魚です。興味のある方はぜひジョーの飼育に挑戦してみてください。
ライム、楽しい時間をありがとう。お空でも元気でね!